
第41回(2026)京都賞 先端技術部門(エレクトロニクス)の受賞者には、化学者の宮坂力博士が選ばれました。次世代太陽光発電技術「ペロブスカイト太陽電池」を提唱した業績が評価されての受賞です。2026年11月には、一般の方を対象とした受賞者による記念講演会が京都で開催され、宮坂博士も講演されます。
今回は、半導体の光物性が専門で、ペロブスカイト太陽電池の発電メカニズムに関する研究で先駆的な成果をあげられた金光義彦氏(京都大学 名誉教授)に、「宮坂博士や業績について知りたい」という方へ向けて、入門として参考になる書籍やウェブ記事を紹介していただきました。
1954年にシリコン太陽電池が発明されて以来、太陽電池の高効率化・低コスト化・軽量化などが課題となっています。宮坂博士が提唱したペロブスカイト太陽電池は、高効率で軽量、しかも折り曲げることができる全く新しい太陽電池であり、今後の実用化が期待されています。以下の書籍や記事により、太陽電池の歴史や研究の現状、そして面白さを知ることができます。

「太陽電池とはどのようなものなのか?」が理解できる入門書です。太陽電池の発電の仕組み、作製方法、さらには社会における役割など太陽電池に関して知りたくなる項目が簡潔に整理され、見開き2ページでわかりやすく解説されています。イラストや表も多く、この分野をはじめて勉強する高校生や大学生にとって最適な入門書と言えます。
※本書は現在、出版社品切れとなっております。公共図書館や大学図書館に所蔵されていますので、ぜひお近くの図書館をご利用ください。

ペロブスカイト太陽電池の生みの親である宮坂力博士自身によって書かれた入門書です。発見のきっかけや初期の研究の内容などが受賞者自身によっていきいきと記述されており、これから研究者を目指そうとする大学生に役立つ内容となっています。また、最近の進展も簡潔にまとめられており、受賞業績を理解するうえで参考になる1冊です。

幅広く利用されているシリコン太陽電池は重く硬いものですが、軽くて曲げられ、そのうえ高効率な太陽電池の開発が切望されています。なかでも、ペロブスカイトや有機半導体を使用した次世代型太陽電池への期待が高まっています。これらの二つの新しい太陽電池の相違点や基礎特性が、第一線で活躍している研究者により体系的にまとめられた専門書です。現在の高効率薄膜太陽電池の研究状況と今後の展望を知ることができます。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所が運営しているWEBコンテンツ「産総研マガジン」に掲載された記事(2022年公開、2025年改訂)です。ペロブスカイト太陽電池の基礎から大面積化・耐久性などの技術的課題まで、簡潔にわかりやすくまとめられています。
執筆者プロフィール
金光 義彦(京都大学 名誉教授)
東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士。千葉大学工学部助手、筑波大学講師、奈良先端科学技術大学院大学教授、京都大学化学研究所教授を経て、2024年より京都大学名誉教授。現在、京都大学化学研究所特任教授および理化学研究所光量子工学研究センター特別顧問。
ただいま、記念講演会の参加受付中です。下記よりお申し込みください。
※本記事で紹介しているコンテンツは、京都賞の受賞業績および関連分野への理解を深めるための参考資料として、執筆者の選定に基づき掲載しています。
※紹介している書籍には、本記事の執筆者および受賞者の著作が含まれています。