京都でよみがえるピナ・バウシュの世界『Sweet Mambo』日本初上演

舞台で踊るダンサー

11月21日(金)、22日(土)、ヴッパタール舞踊団によるピナ・バウシュ最晩年の作品『Sweet Mambo(スウィート・マンボ)』が、ロームシアター京都で上演されました。本公演は、ロームシアター京都のリニューアル10周年記念事業として開催され、稲盛財団が特別協賛しました。

舞台で踊るダンサーたち

今回の公演では『Sweet Mambo』初演時のダンサーたちが集結し、長年の経験とこれまでの人生を投影した深みのあるパフォーマンスを披露しました。劇中では、ダンサーが観客に向かって日本語で語りかけるシーンや客席でのパフォーマンスも繰り広げられ、劇場全体が作品世界を共有するような空気に包まれました。また、ピナ・バウシュ没後にヴッパタール舞踊団に加わった若手ダンサーも出演し、作品に新たな風を吹き込んでいました。

カーテンコールでは、観客から惜しみない拍手とスタンディングオベーションが送られ、ピナ・バウシュの表現が今なお色あせることなく、観る者の心に深く刻まれたことがうかがえました。

プレトークで話す登壇者たち

開演前のロビーでは、「放課後かんげきプログラム」* の一環で「10代のための鑑賞入門プレトーク」が行われました。ダンス研究者の中島那奈子氏(早稲田大学准教授)をゲストに、劇場空間の成り立ちや作品の見どころが解説され、ダンス公演を初めて鑑賞する人でも楽しめる工夫が凝らされていました。トーク後には、参加者が熱心に質問する場面も見られました。

* ロームシアター京都が実施する、小学生〜18歳以下の子どもたちを対象に、劇場での舞台鑑賞の機会を無料で提供する試み。

ワークショップで踊る参加者たち

公演翌日の23日(日)には、ヴッパタール舞踊団の瀬山亜津咲氏を講師に迎えたスペシャルワークショップが開かれました。ダンス経験に応じた二つのクラスが用意され、参加者はピナ・バウシュとの創作経験を持つ瀬山氏から、タンツテアターメソッドやピナ・バウシュ作品に登場する振り付けを直接学びました。

今回の公演とワークショップを通じて、ピナ・バウシュの思いは旧知の舞踊団員や次世代のダンサーたちによって引き継がれ、今も観客を魅了し続けていることが感じられました。

写真提供:ロームシアター京都

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