米国にて京都賞シンポジウムが開催されました

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Maxfield Bonta

3月12〜14日(現地時間)、京都賞シンポジウム (Kyoto Prize Symposium) が開催されました。京都賞シンポジウムは、米国カリフォルニア州サンディエゴ市にて、地元NPOの京都賞シンポジウム組織と2大学(カリフォルニア大学サンディエゴ校、ポイント・ロマ・ナザレン大学)が2002年より開催している行事です。

12日には稲盛財団からの寄附を基にポイント・ロマ・ナザレン大学(PLNU)が実施する奨学金プログラムの対象者と、第38回(2023)京都賞 思想・芸術部門受賞者のナリニ・マラニ氏、関係者らの面談が行われました。PLNUの奨学生が自らの専門分野について説明したり、マラニ氏がアーティストになった経緯を話したりと、和やかな雰囲気の中、交流を深め、最後には記念撮影を行いました。

13日には、基礎科学部門受賞者のエリオット・H・リーブ博士がウェビナー形式で講演を行い、自らが科学の世界で歩んできた年月を、日本での想い出も交えながら振り返りました。続いて、昨年9月に逝去された先端技術部門受賞者の柳町隆造博士を偲んで、W・スティーブン・ワード博士(ハワイ大学 医学部 生殖生物学研究所 所長)が講演を行いました。柳町博士が研究する姿を間近に見てきた経験から、博士の真摯に研究に向き合う姿や、人柄を感じさせる研究室でのエピソード、業績のポイントなどを解説しました。

また、13日夜に開催された慈善晩餐会(ゲーラ)では、受賞者紹介の後、大学進学を控えたサンディエゴ市とメキシコ・ティファナ市の高校生の中から選ばれた奨学金対象者が紹介されました(この奨学金は京都賞シンポジウム組織が助成・贈呈するものです)。高校生たちは、自分の関心やこれまで取り組んできた課外活動、また大学に進学して叶えたい夢について熱く語り、会場に集まった約320名の参加者からは感嘆の声とともに温かい拍手が送られました。歌手やカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のアカペラグループによる歌唱パフォーマンスも披露され、大きな盛り上がりの中、幕を閉じました。

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Maxfield Bonta

翌14日には、UCSDにてマラニ氏による講演が行われ、自身の作品のスタイルや主題について解説しながら、芸術家として歩んだこれまでの人生を振り返りました。

それぞれの講演会後にはUCSDの教授をホストとして受賞者とのQ&Aセッションが設けられ、講演者の3名は参加者からの質問に対し、業績に至った経緯や研究・作品への向き合い方などをさらに掘り下げて回答していました。講演会には、全部門合わせて約500名が参加しました。

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Xavier Bailey Photography

 

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