進化生物学の発展に幅広く貢献した根井博士を偲ぶ

根井博士

第29回(2013)京都賞基礎科学部門受賞者の根井正利博士が逝去されました。92歳でした。

根井博士は、「近隣結合法」や「根井の遺伝的距離」といった遺伝情報を統計的に扱う手法を開発し、生物の進化を定量的に解析する上で大きく貢献され、「遺伝的変異と進化時間の定量的解析を取り入れた生物集団の進化に関する研究」で京都賞を受賞しました。

根井博士が開発したさまざまな解析手法は、進化生物学のみならず、保全生物学、生態学等の学問分野の発展にも幅広く貢献してきました。また根井博士は、引用頻度の高い教科書を複数出版し、国際学会の創設やその学会誌の発刊に尽力するなど、若い学生の教育や進化生物学の啓蒙にも大きく寄与しました。

謹んでお悔やみ申し上げます。

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